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- 2019年10月:糖質制限食について
糖質制限食について
- 2019年10月 7日
昨日福岡で開催された勉強会のお話です。
血糖値のコントロールに苦しむ方々のために早くから「糖質制限食」を取り入れた、全国的にも有名な高雄病院の江部理事長の講演でした。肥満や糖尿病が気になる方だけでなく様々な生活習慣病の患者さんにとってカロリー制限食と違い、食事のストレスが少なくお酒も飲めるという嬉しい食事法です。
お話は旧石器時代までさかのぼります。マンモスなどを食べていた頃は虫歯はゼロ。栗などを食べ始めた縄文時代は虫歯率8%、稲作が本格的に始まった弥生時代は16%になっていたそうです。狩猟をへて農耕が行われ炭水化物を摂取するようになると、虫歯が発生するようになり食後の血糖値が急激にあがるようになりました。特に精製された炭水化物(砂糖・白米・小麦粉)などを摂取するようになると、血糖値はさらに顕著上がるようになりました。血糖値の値を正常な範囲におさめようと、膵臓がインスリンを出して血糖値を下げようとします。高血糖な食事を続けることで膵臓が疲弊し、インスリン量が充分に作れなくなったり、作られたインスリンがちゃんと作用しない状態になるのが糖尿病です。また食後の高血糖と平均血糖変動幅増大は喫煙と並ぶ最大の酸化ストレスリスクでもあります。人体の酸化はガン、アトピーやアレルギー,老化や生活習慣病の根本要因となります。人体のエネルギー源はブドウ糖と脂肪酸の分解物であるケトン体です。赤血球はミトコンドリアがないので唯一エネルギー源としてブドウ糖しか利用できませんが「脳はブドウ糖しか利用できない」のは明確に間違いです。日本では長らく糖尿病や生活習慣病の患者さんにカロリー制限食によるコントロールが推奨されており、それは今なお続いています。カロリー制限食には面倒なカロリー計算やアルコール制限もあります。糖質制限食では・・・①主食(ご飯・麺・パン・芋類)なし、または糖質量20g以下 ②肉・魚・卵・チーズ・豆腐などの大豆製品をとる ③焼酎・ウイスキーはOK。辛口ワインも適量OK。こちらの方が満足度が高く実践しやすそうですね。特に不妊治療において、肥満により病院から体重を落とすことを求められている方は専門家の指導の下、糖質制限食を取り入れたり、年齢などにより活性酸素による酸化を気にされている方は炭水化物の摂取がそのリスクをあげることを頭に入れておくといいかもしれません。
↑同じ500キロカロリーです